2月24日(土)に、アクアトムを会場にして総合学習の発表会が行われました。
まずは、準備の様子から見てください。

1.活動計画立案

新年が明けた1月5日(月)、全員が集合して総合学習発表会に向けた活動計画づくりを行いました。 まず、学校の行事日程などを確認して、準備に使えそうな時間の確認が行われました。 次に、発表会で何を発表すればよいかが話し合われ、昨年と同様に次のようなことを行うことが決められました。 また、班毎に発表する分野を決めて、他の班と重ならないように、それぞれの発表テーマを決めることの確認も行われました。 そこで、班毎に別れて、どのようなテーマで発表するか話し合いました。

2.作業開始

始業式が行われた1月8日(木)に、それぞれの班の希望が持ち寄られ、各班の分担が次のように決められ、それぞれの班で本格的な活動が始まりました。
分担テーマ 注目ポイント
1班 中池見湿地の農業 中池見会の方から教えてもらったことをまとめる。
2班 中池見湿地の生き物 チョウとかカヤネズミのことを調べる。
3班 中池見湿地の四季 4回の観察会の観察内容をまとめる。
4班 中池見湿地の歴史 中池見湿地の成り立ちについて調べる。
5班 ザリガニ 嫌われ者のザリガニについて調べる。
6班 中池見湿地の植物@ 食べられる木の実について調べる。
7班 中池見湿地の外来種 セイタカアワダチソウなどの外来種について調べる。
8班 中池見湿地の植物A 絶滅危惧種について調べる。
9班 中池見湿地の渡り鳥 9月の観察会で勉強したことをまとめる。
10班 中池見湿地の鳥類 冬の観察会で聞いた標識調査についてまとめる。

3.中池見フォーラムへの参加

3学期は、行事が目白押しです。1月には岐阜県森林文化アカデミーの小林先生をお迎えして講習会を行いました。
2月に入ってすぐにスキー実習にも行きました。
テーマ テーマ
1班 ミズアオイ 6班 ナガエミクリ
2班 ショウブ 7班 サンショウモ
3班 ミズオオバコ 8班 イヌタヌキモ
4班 トチカガミ 9班 ミツガシワ
5班 キセルアザミ 10班 ミズワラビ
そんな忙しい時期ではありましたが、日頃お世話になっている「中池見 人と自然のふれあいの里」から、「中池見生物多様性連絡協議会」主催のフォーラムが行われるので参加しないかというお誘いを受けました。
ちょうど、「中池見の稀少種調べ」のポスターが完成していたので、そのお誘いを受けることにしました。
とは言っても、ポスター展示だけではさみしいのではないかと言うことになり、他に何かできないか相談が始まりました。
中池見フォーラムの当日である2月8日(日)、会場に赴くと講演会場横にスペースが用意されており、さっそくブースを設置しました。
ブース入り口の様子
ブース全景(手前が講演会場)
来場者で賑わう会場
「中池見カレンダー」に
見入る親子
熱心にポスターを見る来場者
ワークショップの様子
この日に向けて生徒達が準備したのは、1月24日(土)に行われた学習会で、岐阜県立森林文化アカデミーの小林先生にしていただいた「比べてみよう」というワークを自分たちでアレンジしたものです。
この日参加した実行委員は、少し照れながらでしたが、来場した小さなお客様を相手に、午前と午後の2回ワークショップを開きました。
「里山学」とは
池上・近畿大学教授
14:00からは、近畿大学農学部環境管理学科教授の池上 甲一 先生による「里山から見る人と自然の関わり合い」が開かれました。
ブース横でのお話しだったので、実行委員も聞くとはなしに耳を傾けていたようです。
自分たちと同じ様な活動が、より専門的になってはいますが、大学でも「里山学」という講座として行われているという話を聞き、この日の帰り道につく実行委員の顔が、少し誇らしげであったのが印象的でした。

4.進捗状況の確認

このレイアウトを変えよう。
報告書はできてますか?
新聞はどうですか?
ツコツがんばっている班もあれば、忙しくってなかなか作業が進まない班もあるようです。
そこで、2月13日(金)に、発表会に向けた作業の進行状況の確認が行われました。
お互いの班の作業状況を確認して、それぞれの班の作業に拍車がかかりました。
この日は、放課後も居残り、下校時間の6時まで頑張りました。冬至も過ぎて、少しずつ日も長くなったとは言え、6時になるとあたりは真っ暗です。情報実習室の明かりだけが煌々と輝いていました。
こうした寸暇を惜しむ作業は、週明けの月曜日からも続きました。場所も、教室から離れた情報実習室では面倒だと言うことで、図書室に集まる生徒が多くなりました。発表会に向けて、みんなの目が真剣になってきました。
図書室で頑張る生徒
場所取りも必死です。
百科事典でも、調べましょう。
作業が遅れ気味の
班は必死です。
完成間近、原稿の
見直しをします。

5.発表会当日

話し方はこれでいいかな?
発表会場となるホールで
打ち合わせをする生徒
小雪が舞あいにくの天気となった2月21日(土)、三々五々発表会場となるアクアトムに集合しました。
それぞれの役割分担にしたがって、打ち合わせを行った後、パネルを出して展示の準備をしたり、発表会場に立ってリハーサルを行ったり、案内板を設置するなど、それぞれが会場づくりに余念がありませんでした。
ワークショップ担当者は、アクアトム主催の実験教室が終わった実験室で、説明の練習をしていました。
準備完了!?
わら細工の「カメ」も登場
一方、1階のパネル展示会場におりた生徒は、ポスターの展示を始めました。
ポスターの展示をしてみると、「これだけじゃ寂しい」と言うことになり、ワークショップのために用意していた写真と中池見フォーラムに参加したときに作ったわら細工の「カメ」と「トンボ」も飾ることにしました。
この日は、アクアトム主催の実験教室が開かれており、1階ロビーでパネルを準備している最中から、展示物に見入る来場者が後を絶ちませんでした。
開演前にはチョットした人だかりができました。
アクアトム入り口に
パネルを設置
パネルの前には多くの人が
熱心に資料を読まれる来場者
カレンダーなども
展示しました。
発表会が行われるホールがある3階では、会場案内をする生徒や受付を行う生徒がそれぞれの持ち場について、来場者に対応していました。
発表会場の案内をする生徒
受付を行う生徒
こちらは、アクアトム主催の実験教室が終わった実験室をお借りして行った、ワークショップ「比べてみよう」の様子です。
写真を比べてみましょう
説明を真剣に聞いて
もらえてますよ。

6.成果発表

定刻の午後1時30分。発表会の開会が告げられました。

開会挨拶

学校紹介と総合学習「ふるさと敦賀塾」の目的について話しました。

第1発表 中池見の四季(担当3班)

「比べる」というテーマで、この1年間に4回足を運んだ中池見湿地で観察したことをまとめてくれました。
「比べる」ためには、ただよく見るだけではダメで、見るポイントが大切だと言うことを学べたようです。

第2発表 中池見湿地の歴史(担当4班)

中池見湿地が重要なのは、貴重な生物が生息するだけではありません。地下に眠る40mを越える泥炭層も、非常に貴重なものです。そのことを、詳しく説明してくれました。

第3発表 ウェットランド中池見(担当1班)

中池見湿地にすむ多様な生き物たちは、ここで行われていた農業とも深い関係があります。そして、ここで行われていた農作業は、深田ならではの特別な方法でした。このことについて、1年間教えていただいたことをまとめました。

第4発表 中池見湿地の外来種(担当7班)

中池見湿地にはたくさんの生き物がいます。しかし、中には歓迎されないものもいます。それが、外来種です。中池見湿地で見かける外来種について調べました。

第5発表 ザリガニについて(担当5班)

今、中池見湿地で一番問題になっている外来種がザリガニです。ザリガニと言っても、いくつか種類があります。ザリガニの種類と、今問題になっているアメリカザリガニについて調べました。

第6発表 絶滅しそうな植物(担当8班)

中池見湿地には、絶滅危惧種に指定されている植物がたくさんあります。これまでに「稀少種調べ」を通して調査した植物についてまとめてみました。

第7発表 中池見グルメツアー(担当6班)

中池見湿地を歩いていると、食べられる木の実に出会います。そんな木の実について調べてみました。

第8発表 中池見の蝶(担当2班)

中池見湿地では、たくさんのチョウを見かけることができます。
今回は、その中でも私たちが普段見かけることの多い4種類の蝶について説明します。

第9発表 中池見湿地の鳥たち(担当10班)

中池見湿地には、たくさんの鳥が生息しています。どうして、このような種類の鳥がいることがわかったのでしょうか。観察会の時に見せていただいた標識調査のことなどを紹介します。

第10発表 渡り鳥について(担当9班)

標識調査で見つかったノジコは、中池見湿地が渡りの中継地になっていることの証拠です。では、鳥の渡りとはどのようなことなのでしょうか。渡り鳥について調べたことを発表します。

閉会挨拶

1年間取り組んできた中池見での活動報告をしました。
この活動ができたのは、多くの方の御支援があってのことです。
まず、観察会を企画していただいた「中池見人と自然のふれあいの里」の皆さん。
中池見で行われていた農業について教えていただいた「中池見会」の皆さん。
また、中池見湿地を案内していただいた、「NPO法人ウェットランド中池見」の皆さん。
そして、自然との関わり方を教えていただいた、「岐阜県立森林文化アカデミー」の小林先生達や京都大学名誉教授の河野昭一先生や京都大学総合博物館の大野先生。
最後に、私たちの取り組みをSPPの活動に指定していただき、デジタルカメラなどを提供していただいた、「科学技術振興機構(JST) 」様。
1年間の御支援、本当にありがとうございました。

7.発表が終わって

発表会が終わり、後片付けがすんでも、会場となったアクアトムの館内のあちこちに、生徒の姿がありました。
アクアトムでは、「日本の宇宙科学の歴史」というパネル展示も行われており、そちらの方の足を向ける生徒あり、ワークショップに参加してくれた小学生達と楽しく話し込む姿あり、発表を見に来ていただいた保護者の方の感想を聞く姿ありと、いまだ発表会が続いているかのようでした。

結びにかえて

発表は以上で終わりました。
始めは、不安そうに話し始めた発表者達ですが、熱心に聞いていただいた聴衆の皆さんの視線に後押しされたように、発表にも熱がこもってきたようです。
発表会では、生徒達は持てる力を十分に発揮してくれたと思います。
いたらぬ点は、指導教員の力量不足故のことです。
これからも、本校の総合学習に皆様のお力添えをお願いいたします。

敦賀気比高等学校付属中学校 総合学習担当