敦賀気比高等学校付属中学校
総合学習
2017

概 要

今年度の総合学習は、新たな展開として、生徒主体の活動を目指すことにしました。

生徒達が自分達でテーマを決め、自分達が取り組んでみたい活動のグループに属することで、与えられたものをやることから、自らがやりたいことを目指して活動していくことになりました。

ユネスコスクールとして、アクティブラーニングを積極的に展開していきます。

活動概要

全校を6班編成にし、前期、中期、後期3回のフィールドワークを実施しました。

活動のテーマ

  • 1班
  • 中池見の水生生物・陸上生物
  • 2班
  • 中池見の水質調査
  • 3班
  • 中池見での米作り・学校での野菜作り
  • 4班
  • 社会交流・奉仕活動(バザーの実施・松原海岸清掃・書き損じハガキ回収)
  • 5班
  • 国際交流
  • 6班
  • 環境問題(環境調査)

1班 中池見の水生生物・陸上生物の調査

  • 中池見湿地にいる絶滅危惧種などの貴重な生物それを取り巻く周りの生物について調査しました。
  • アメリカザリガニの駆除を継続して実施しました。

アメリカザリガニは、トンボのヤゴなど在来生物を捕食し、繁殖力が強いため、中池見の生態系を破壊してしまいます。そのため、中池見の生態系を守るため、アメリカザリガニの駆除を行っています。

前期フィールドワーク5月

  • アメリカザリガニの駆除
  • 水生生物の調査(仕掛け網、すくい取りで調査)
  • アメリカザリガニ:体長5㎝~15㎝を約40匹捕獲

水生生物調査

  • 銀ブナ:3匹確認
  • オタマジャクシ:100匹以上確認
  • マツモムシ、タニシ、ヤゴ、スジエビ、ヒメゲンゴロウ確認

中期フィールドワーク10月

  • アメリカザリガニ:体長1㎝~5㎝を約290匹捕獲

水生生物調査

  • ドジョウ:2匹確認
  • 銀ブナ:1匹確認

陸上生物調査

  • 赤トンボ、コオロギ、糸トンボ、オオスズメバチ、ショウリョウバッタ、ナカイケミヒメテントウ確認

後期フィールドワーク11月

  • アメリカザリガニ:体長1㎝~5㎝を約86匹(内、幼体約1㎜を35匹)捕獲

水生生物調査

  • ドジョウ1匹、銀ブナ1匹、ドンコ3匹、タニシ7匹、イモリ12匹、ツチガエル2匹、ヒメゲンゴロウ、ギンヤンマのヤゴ、フタバカゲロウの幼虫、コツブゲンゴロウ、スジエビ、キベリクロヒメゲンゴロウ確認
  • 生徒考察

    後期フィールドワークで調査した池は、かつてバイパス建設工事による土砂をすてたことで柔らかい泥炭の形質なので地盤が沈下して水がたまったことで形成された。結果としてヤゴなどの貴重な水生昆虫が生息した。

    このように人間の開発が必ずしも自然に悪影響を及ぼすとは限らないことが分かった。

    2班 中池見の水質調査

    中池見湿地に20箇所の調査地点を設定し、気温、水温、地温、導電率、pH、塩分濃度、地中pH、透明度、水の色、生息生物の10項目について調査しました。

    計測は、前期、中期、後期フィールドワークの3回以外に1回加えて、計4回計測しました。特に、中池見に流れ込んでくる3水系について調査を行いました。

    調査結果

    • 湿地の北西部と南東部の水質が大きく異なる。
    • 天筒山水系が流れ込む地点の水質とそれ以外の地点の水質の差が大きい。
    • 中山水系と深山水系は酸性で塩分濃度は0を示す。
    • 天筒山水系は中性より少し弱アルカリ性に傾いており塩分濃度もわずかながら値を示す。
    • 湿地の北西部と南東部に流れ込む水によって水質が違う可能性がある。
  • 生徒考察

    これは国道8号線による影響が大きいのではないかと考えた。

    3班 中池見での米作り・学校での野菜作り

    まず、一年間の流れです。

    春は田植えと野菜を植え、夏は草取り、秋は収穫、脱穀をした後精米をします。冬には収穫したお米でカレーとおにぎりを作りました。普通の田んぼでは、田植えの前に田起こしをして草を取る作業があります。この作業を除草機という機械で行います。

    一方、中池見の田んぼは湿地の中にあり、田んぼの下には泥炭層があるため田起こしを行う必要がありません。田植えの前に、前回の刈り残し、雑草を押して埋めます。中池見の田んぼは、底が深い沼なのでそれらは養分などになって沼に還すことができます。稲を植える時には植える筋をつけて植える先にポイントとして一本稲を植えておくと、まっすぐに稲を植えることができます。

    田植えをしてしばらくすると、草刈りを行います。雑草が長すぎると、稲に日光が当たらず成長が遅くなるため、草刈りを行います。稲のほうが長くなってしまえば、雑草に日光が当たらなくなるので、次第に雑草が枯れていくのです。

    秋になると稲刈りを行います。刈りとった稲は干す必要があります。

    中池見は湿地であるため干す場所が限られています。そのため、干す場所まで運びます。

    脱穀は刈り取って干した稲からまず、もみをとります。もみをとったわらは、畑の肥料にしたり、草履やミノを編む材料にします。

    もみを精米して出たぬかは、ぬか漬けや肥料などに利用されます。

    このように、脱穀で出たいらない部分もいろいろなことに活用されます。

    冬には、カレーライスを作り収穫したお米を食べました。余ったお米でおにぎりも作りました。

    私たちは脱穀し終えた米を炊いて、カレーライスとおにぎりを作りました。中池見での米作りは湿地ならではの工夫や昔ながらの手法での作業で思っていたよりも結構な体力が必要だと知りました。その結果、普段何気なく食べているお米がいつもよりおいしく感じられました。また、いらないと思っていたところも様々な物に利用できると知りました。

    班員みんなが楽しんで活動することが出来たので良かったです。

  • 4班 地域社会との交流・福祉活動

    (バザー開催、松原清掃、書き損じハガキ回収)

    前期はバザーを開催しました。保護者の方や先生方から提供していただいた不用品を販売しました。後期は日本三大松原である気比の松原を調べ、調査しました。また、書き損じハガキの回収準備をしました。

    ①総合学習の一環として、保護者、地域の方々との交流をこの活動を通して行い、ユネスコスクールとして持続発展可能な社会の創造を目指す体験学習を行うことを目的としてバザーを行いました。提供品の回収、整理、値付け、会場の設営、販売など、全て私たち中学生で行いました。保護者や先生方にバザーの存在を知ってもらうため、チラシを作りました。慣れない作業に苦戦しましたが、何とか作り上げみなさんに配りました。自分たちで作ったガーランドなどを会場に飾りつけし品物を机に並べました。お客さんにわかりやすいように日用品、食器など分類しきれいに並べました。

    6月11日にCSルームで総合学習の時間に不用品バザーを開催しました。保護者の方や、先生方に足を運んでいただきました。

    その日、オープンスクールだったため小学生の子たちにも来てもらいました。

    おかげさまで大盛況のうちにバザーを終えることができました。中でも食品類が一番人気で売れ行きが良かったです。

    なお収益金額は22,270円となりました。そのうち1万円を総合学習でお世話になっている「NPO法人中池見ねっと」様に寄付させていただきました。またその残りを今後の総合学習の資金として使わせていただきます。

    自分たちで商品を管理し販売する大変さを学びました。最初は自分たちが協力してバザーを成功させられるかなどの不安もありましたが、活動していく内に楽しさを感じました。普段身近に売っているもの全部がこのような作業を経て売られていると思うと、大変だと感じました。一般の方とのコミュニケーションの大切さを学びました。

    バザーははじめての試みで商品の回収がうまくいかなかったので早めにチラシを配布し商品回収の拡大をしたいです。商品の整理、値付けに手間取ったので事前に商品の値段を調べ、スムーズに作業ができるようにしたいです。売れ残りを少しでも無くすため、チラシを配るのに加え、廊下にポスターを張り出すなど宣伝を拡大したいです。

    来年度は今年度の目標に加え、バザーを通して班全員が判断力を身に付け、社会の一員として活躍できるように、商品を扱う責任などいろいろなことを学びたいです。 この活動を通じて、将来への視野を広げ、この経験を将来に生かして行きたいです。

    ②書き損じハガキの回収についてです。

    本校ではユネスコスクールの活動の一環として、書き損じハガキの回収、寄付をしました。ハガキ3枚でカンボジアで1㎡の安全確保、ハガキ25枚でカンボジアで学校に通えない子供の授業料2か月分になり、国際活動に協力できます。自分たちで回収ボックスをつくって回収しました。なお、回収したハガキの枚数は266枚となりました。これらを、「福井ユネスコ協会」に送らせていただきました。

    ③気比の松原は、距離約1.5㎞・広さ約40万㎡あります。静岡県にある「三保の松原」、佐賀県にある「虹の松原」と並ぶ、日本三大松原の一つで夏場には海水浴場として開放されています。遊歩道も整備されているのでウォーキングにも最適です。

    気比の松原は、明治31年までは約76haの広さがありました。しかし、第二次世界大戦中に船舶用の材木として約2,000本の松の木が伐採されました。さらに戦後には住宅地や道路などに活用したことによって、現在の広さ、約32haにまで縮小されました。

    私たちは今年度、5月と9月の2回、松原の清掃を行いました。ごみがたくさんあった中で一番多かったのはカン、ペットボトルなど燃えないゴミでした。

    ゴミ拾いをした時よりごみの量が増えていて、6袋分のごみを拾いました。重機で清掃されていた方に聴いたところ、「川から海へゴミが流れてくるため、ゴミの量が増えている」とおっしゃっていました。敦賀の象徴、の気比の松原のことについてを調べて、知らなかったことがたくさんありました。

    みんなで手分けして清掃して、きれいになった松原を見て、達成感が湧きました。来年も続けて調査を行いたいです。敦賀の象徴、気比の松原のことについて調べて、知らなかったことがたくさんありました。

    みんなで手分けして清掃して、きれいになった松原を見て、達成感が湧きました。松原では、松葉かきができなかったので来年は事前に下調べをして、実施したいです 松原の景観を守るため、続けてゴミ拾いをするのに加え、海に続く川のほうも清掃したいと思います。

  • 5班 国際交流

    活動内容

    • ALTの先生に手紙、メールの書き方について教わる
    • 敦賀の名所をまとめたパンフレットを作る
    • 輸入菓子について調べる

    目的

    外国人に敦賀のことをよく知ってもらうため。自分たち自身も敦賀や、外国についてもっと知りたいから。本校の生徒にも、少しでも外国に興味をもってもらうため。

    方法

    • 敦賀の名所をインターネットで調べる。
    • 実際に名所を訪れる。
    • 調べたことを英語に訳す。
    • 調べた内容を元にパンフレットを作る。
    • ALTにパンフレットを50冊ほど配布し、周りの知り合いにも配って敦賀に興味をもってもらう。
  • 6班 環境問題とエネルギー

    前期は、4つのグループに分かれて、地球温暖化の詳細について調べました。そして、中期と後期で、それらに関するチラシ、ポスターを作成し、後期でポスターを環境フェアに出展しました。動機は、温暖化に関するニュースをよく見かけ、自分達で実際はどうなのか、どうしたら防げるのか調べたいと思ったからです。

    まず、地球温暖化の現状です。南極では降雪量が増えているというデータがあります。しかし降雪量が増える一方で、地球の気温や水温の上昇によって氷が溶け出してしまうことにより海水面が上昇するという現象も発生しています。実際に、2002年には3,250㎢という広範囲の棚氷が崩壊してしまうという事態に至りました。これは南極の歴史12,000年の間でも、最大規模の崩壊だったと言われています。大きな氷の塊である北極の縮小などが進んでいます。さらに、今現在水害などが増加しています。これも地球温暖化の影響だと思われます。地球温暖化の影響で1980年代から年間33.3㎜ずつ海面が上昇してきていています。これによって、ツバルが水没し始めており、太平洋の島々は近いうちに水没し、遠い将来、単純計算で400年後、日本の三大都市圏も水没する可能性が指摘されています。そして、住む場を失った環境移民も増えるとされています。雨は、地球温暖化による長期的な気温の上昇にともなって、大気中の水蒸気が増えます。すると、雨をもたらす低気圧などの強さが変わらなかったとしても、水蒸気が多い分だけ割増で雨が降る傾向になり、大雨の頻度が徐々に増えていきます。1960年以降、推測も含まれていますが、地球温暖化に伴い明らかに豪雨の日数が増えています。

    地球温暖化の原因には主力の仮説が2つあり、1つ目は人間の産業活動で排出される二酸化炭素が主な原因であるとする説で、2つ目は永久凍土の中に閉じ込められていた二酸化炭素の約20倍~最大72倍の温室効果をもつメタンガスが永久凍土が溶けたことによって大気中に放出されているという説です。

    では、どうすれば地球温暖化を防ぐことができるでしょうか?二酸化炭素などの温室効果ガスは、電気を作るときに、化石燃料を燃やすことによって発生します。ということは、日常生活での電気の使用量を抑えれば地球温暖化の防止になるのではないかと考えました。対策は、例えば、エアコンの使用を控えるエコバッグを使い、過剰包装を避ける。お風呂の残り湯を洗濯に使う。炊飯ジャーの保温を止める。待機電力を止めるなどがあります。必ず、誰にでもできることなので一つでも多く取り組むことを心がけていきましょう。例えば、シャワーの使用時間を1分間へらせば、家族が1ヶ月続けてなんと約700円もの節約になりました。シャワーからは、1分間に約24L、5円分の水がでます。また、家族全員が同じ部屋で過ごすと一ヶ月電気代など約900円が浮くことが分かりました。

    考察は、地球温暖化はかなり進んでいるため、エアコンの使用回数を減らすなど、自分たちにもできることをする必要があると思いました。自分達の家でも二酸化炭素の排出を抑える工夫ができるので家族で相談して皆さんも取り組んでみてください。

    作成したチラシの配布ができなかったので、来年度は、チラシを配布できると良いと思いました。初めての試みだったため、分からないことも多々あり、上手くできなかったことが多かったです。来年度は、今年度の反省を踏まえ、電気の使用量を減らす取り組みをさらに本格的に行えるようにしたいです。


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